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上村愛子モーグル4位の採点は決して八百長ではない2つの理由

sochi

この記事の所要時間約 5 分


 ソチ五輪の上村愛子の4位、物議をかもしだしている話題だ。巷では八百長、納得行かないなどネガティブな話題が多数を占めている。あの高梨沙羅選手も「納得行かない」と漏らしていたほどだ。確かにカーニー(3位)の滑りはバランスを崩した不安定なものだった…と素人目には映った。…しかし、よく調べてみると意外な2つの理由が妥当性を示していた。

意外に知らないモーグルの採点方式

 八百長、納得行かない人の大半はモーグルの採点方式を知らない。ここで簡単ではあるが説明したいと思う。

 まずはモーグルの採点方式の内訳だが、技の難易度(エア)とスピード、ターン点の3つに分類される。それぞれの総合得点満点で30点。つまり、そこからの減点方式で競技が行われている。

 その3つの点の内訳だがスピードとエアが25%ずつ、ターン点が50%。つまりこの競技はジャンプ台を跳んでのど派手なエアより、滑り降りたタイムより、いかにコブをスムーズに滑り降りているかが重要視される。つまり、素人目が見える部分は実は採点方式では25%ずつに2分されているのだ。

上村愛子選手が4位になったポイントは2つ

 まず一つ目はバンクーバー以降採点基準が変わったことを挙げることができる。これまでは、ターンはスキーを横にすべらせながら(コブを巧みによけながら)降りていくスライドターンよりも、直線的に滑り降りるカービングターンが主流になっていた。今回の上村選手が採用したのはカービングターンのほうだ。

 しかし、1位から3位の選手はスライドターンを採用している。しかも、スライドターンはバンクーバー以降の採点変更により、横にすべらせることの減点が緩和された。それによって、以前は点数が伸びなかったスライドターンは50%を占めるターン点において重要な役割を果たしていたのだ。

 つまり、上村愛子がバンクーバー五輪で今回のパフォーマンスを披露していれば間違いなくメダルは確定していた。しかし、皮肉なことに練習を積み上げてきた直線的なスキーでは変更後のターン点減点という厳しい現実をつきつけられてしまったのだ。

 そして2つ目は、滑りの滑らかさに基準点が存在するということ。この基準点は第1エアにいくまでの入りの部分で「この人の滑りは足が開いていなくて美しい滑り」ということがターン点の基礎点として採用されるという。たしかによく見てみると直線的に滑る上村愛子選手のターンの美しさよりも、カーニー選手のスライドターンのほうが美しく、基準点は高い。

 それを踏まえて両者の点数を見ると実に興味深い。具体的な点数は明記しないがスピード(25%)は上村選手、エア点(25%)は技の難易度の高いカーニー選手。ここまでは互角だった。最後のターン点(50%)ここではすべてのジャッジがカーニー選手に大差をつける格好となってしまったのだ。

しかし本人は「清々しい」「嬉しい」

 上村選手本人のコメントを聞いたであろうか「なんで3位じゃないの?」はおろか「悔しい」という言葉さえ出てきていない。それよりも「ここまでこれたことへの嬉しさ」「競技を終えて決勝で最高のパフォーマンスを見せることができた清々しい気持ち」。彼女の言葉にはそんな言葉にあふれていた。

 彼女のインタビューの後NHKの工藤アナウンサーはこう言った。「私たち(国民)のメダルへのこだわり、それを超えた彼女の滑りがありました」と。メダルを超えた彼女の素晴らしさを集約した見事なコメントだったと思う。

 上村選手のインタビューにみんなが救われ、感動した。結局4位という成績は彼女にとって重要ではなかったのだ。そのインタビューを聞いて胸が熱くなった。

今日のまとめ

 5大会連続入賞で魅せた上村愛子4位!「今は清々しい気持ち」
 上村愛子4位というモーグルの採点が妥当だと言える理由
 
 彼女に敬意を表して、ネガティブな記事にしたくなかった。なので、上の2記事を通しでみて欲しい。結局こういうことなんだと思う。

 彼女には「とにかくお疲れ様でした。ゆっくり体を休めて、いちファンとして残りのソチ五輪を満喫して欲しい」と言いたい。明日には高梨沙羅選手が待っている。

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